日能研さんから2023年度入試の「結果R4」が公表されました。
前年度と比べて、気になる中学のR4が上がったのか?下がったのか?
今回は「2023 結果R4」が「2022 結果R4」からどう変化したのかを見ていきます。
ブログの性質上、対象は「関関同立系列中学」になります。
※R4とは合格可能性80%の偏差値です。もちろん日能研生の偏差値が基準です。
偏差値は塾によって様々ですので「前年比」を意識してみてください。
同志社系
同志社中学校
2020_R4 | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||||
男子 | 51 | → | 50 | → | 48 | → | 47 | −1 |
女子 | 51 | → | 50 | → | 48 | → | 47 | −1 |
今年度は、2教科入試の導入が「受験者数・偏差値」にどのような影響をもたらすのか、注目していました。
結果として受験者数は約7%(30名)増でしたが、思ったほどのインパクトはありません。
そしてR4は1ptのマイナスで3年連続の下落です…。
日能研生が予想以上に健闘した可能性もありますが、これは学校側、在校生・保護者もおもしろくはないでしょう。
もちろん学校の価値や評価は偏差値だけでは決まりません。
とはいえ、保護者や受験生に訴求するには有効な手段の一つです。
うーん、ちょっと心配ですね。
ネガティブな所感になりましたが、個人的には「岩倉の復活」を望んでいます。
同志社女子中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
前期WR | 50 | → | 52 | → | 51 | → | 53 | +2 |
前期LA | 43 | → | 46 | → | 45 | → | 45 | ±0 |
後期WR | 58 | → | 58 | → | 59 | → | 58 | −1 |
後期LA | 50 | → | 52 | → | 52 | → | 52 | ±0 |
受験者数が前年並でしたが、前期WRが2ptも上げてきました。
同志社女子中は入学だけが目的であれば、それほどでもありませんが「何が何でもWR!」となれば、難易度が跳ね上がります。
後期WRは60ptに迫る勢いでしたが、今回は戻して58に着地。
LAは現状維持で変化なしでした。
ホント、LAコースには癒やされるわw
同志社香里中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
前期男子 | 51 | → | 51 | → | 52 | → | 52 | ±0 |
前期女子 | 51 | → | 51 | → | 52 | → | 52 | ±0 |
後期男子 | 54 | → | 54 | → | 57 | → | 56 | −1 |
後期女子 | 53 | → | 53 | → | 57 | → | 56 | −1 |
受験生にとっては面白くないでしょうが、安定した人気で高止まりといったところ。
特に前期は安定している印象で、良く言えば「狙いを定めやすい」のではないでしょうか。
前期は同女WRに逆転されましたが、岩倉には5ptも差をつけています。
前期と後期の4pt差も妥当かつ、逆転合格も狙えないこともない微妙な差です。
同志社国際中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
男子 | 52 | → | 52 | → | 50 | → | 51 | +1 |
女子 | 52 | → | 52 | → | 記載なし | → | 51 | −1 |
前年は女子の記載はなかったので、今年は前々年からの比較なら1ptのマイナスということになります。
しかし、例年男女ともpt差のない学校なので、恐らく前年からは難化していると思います。
もともと国内募集人数も少ない学校ですので、問題レベルよりも単純に競争率に影響を受ける傾向があります。
厄介なのは、同国は志願者数が公表されるのは入試後なので、事前に競争率などの情報を得られないということです。
関学系
関西学院中学部
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
A日程男子 | 50 | → | 51 | → | 52 | → | 51 | −1 |
A日程女子 | 55 | → | 56 | → | 56 | → | 54 | −2 |
B日程男子 | 58 | → | 55 | → | 57 | → | 56 | −1 |
B日程女子 | 62 | → | 60 | → | 58 | → | 57 | −2 |
男女ともに志願者数が激減した影響がそのまま反映された結果になりました。
女子の下落が顕著ですね。
特にB日程女子は3年連続の下落で、初年度の62からですとマイナス5ptですので、以前よりは狙いやすく、現実的な数値になってきたと感じています。
しかし、来年あたりは巻き返してくるのではないかと思いますが。
関西学院千里国際中等部
2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | |||
男子 | 43 | → | 44 | → | 41 | −3 |
女子 | 43 | → | 44 | → | 41 | −3 |
志願者数が22名(約2割)減少した影響が出たようですが、3ptは下落しすぎと感じます。
来年の受験生は41という数字を鵜呑みにせず、油断することなく準備をしましょう。
啓明学院中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
A方式男子 | 40 | → | 40 | → | 41 | → | 41 | ±0 |
A方式女子 | 42 | → | 43 | → | 43 | → | 44 | +1 |
B方式男子 | 49 | → | 48 | → | 53 | → | 49 | −4 |
B方式女子 | 50 | → | 53 | → | 57 | → | 記載なし | ー |
A方式男子は前年から変化なし、A方式女子は+2は覚悟していましたが+1で留まりました。
B方式男子は下がりすぎというよりも、前年が上がりすぎだったと感じています。
B方式女子はなぜか記載がありません。日能研から受験した生徒が極端に少なかったのでしょうか?
前年の57という数値もどうかと感じています。
これって関学B日程女子の数値と同じですからね?そんなことあります?
立命館系
立命館中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
前期B_AL男子 | 51 | → | 52 | → | 53 | → | 54 | +1 |
前期B_AL女子 | 51 | → | 52 | → | 53 | → | 54 | +1 |
前期B_CL男子 | 46 | → | 46 | → | 47 | → | 48 | +1 |
前期B_CL女子 | 47 | → | 46 | → | 47 | → | 48 | +1 |
後期_AL男子 | 59 | → | 59 | → | 59 | → | 60 | +1 |
後期_AL女子 | 59 | → | 59 | → | 59 | → | 61 | +2 |
後期_CL男子 | 54 | → | 52 | → | 54 | → | 56 | +2 |
後期_CL女子 | 54 | → | 52 | → | 54 | → | 57 | +3 |
前期は今年も1ptアップ。これで3年連続です。安定した強さですね。
後期はバラツキもありますが、ALはついに60を超えてきました。
CLもかなりの難度になってきています。
ここまでくると、そろそろ警戒・敬遠されるのではないでしょうか。
立命館守山中学校
入試方式が細分化されており、安定して結果R4に記載されませんので割愛させていただきます。
立命館宇治中学校
肝心なA日程の結果R4が記載されませんので、割愛させていただきます。
関大系
関西大学第一中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
男子 | 43 | → | 45 | → | 44 | → | 45 | +1 |
女子 | 43 | → | 45 | → | 44 | → | 45 | +1 |
志願者数の増加に伴い、男女ともに1ptアップ!
安定した人気で一昨年の数値に戻してきました。
これ以上の数値を狙うとなれば、同志社中も視野に入ってきますし、何か特別な改革が必要な気がしています。
関西大学北陽中学校
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
1次男子 | 40 | → | 38 | → | 41 | → | 記載なし | ー |
1次女子 | 記載なし | → | 37 | → | 41 | → | 43 | +2 |
2次A男子 | 40 | → | 40 | → | 43 | → | 48 | +5 |
2次A女子 | 40 | → | 40 | → | 44 | → | 48 | +4 |
2次B男子 | 45 | → | 46 | → | 49 | → | 50 | +1 |
2次B女子 | 45 | → | 47 | → | 50 | → | 50 | ±0 |
1次男子の記載がありませんが、男女別に募集しているわけではありませんので、女子と同じく「43」と考えてよさそうです。
統一日午前でこの伸び方は異常でもあり、関大一中・関大中等部に迫る勢いです。
2次Aも数値が跳ね上がっています。ここ2年で8ptアップのハイパーインフレ!もはや別の学校です。
こうなってくると、数値上は関大一中・関大中等部を超えていますので、併願校とは言えなくなってきました。
肌感ではここまで高い数値とは思っていないのですが、現役世代はどう感じているか気になるところです。
2次Bは変化なしです。
関西大学中等部
| 2020_R4 | | 2021_R4 | 2022_R4 | 2023_結果R4 | 前年比 | ||
前期男子 | 42 | → | 41 | → | 42 | → | 44 | +2 |
前期女子 | 42 | → | 41 | → | 42 | → | 44 | +2 |
後期男子 | 53 | → | 49 | → | 51 | → | 56 | +5 |
後期女子 | 53 | → | 49 | → | 51 | → | 56 | +5 |
中等部も北陽に負けず劣らず、凄まじい伸びですね。
関大併設校全体の人気が上がっているようにも感じています。
統一日午前の前期で2pt上げたのは優秀です。
後期は2教科受験に移行した影響なのか、恐ろしいくらい志願者が増加していました。
それに伴って競争率が跳ね上がり、結果5ptアップに繋がったようですね。
まとめ
同志社系は高い位置での平常運転といった印象ですが、同志社中のR4だけがじわじわ下落しています。
今年の関学系は振るわず、啓明女子のみが奮起している感あり。
立命館系は派手さはないものの、今年もコツコツ伸ばしました。
関大系は全体的に伸びており、中でも北陽の躍進が止まらないといった感じ。
これらはあくまで日能研生の偏差値ということが前提です。
そして結果であるということ。来年の予想偏差値ではありませんのでご注意ください。
予想R4は5月中頃に公表されますが、概ね結果R4に沿った数値になります。
まあ大手ですから冒険的な予想は出来ませんよね。
私は個人なので、思い切った予想ができますが(笑)。
さて夏も近づいてきました。勝負どころと言って差し支えないでしょう。
夏の総復習の前に一段ギアを上げてがんばってください!
私はいつでも中学受験生を応援しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント
何度もコメントしてすみません。。。
初日午前 関大第一
初日午後 関大北陽2次A
2日目午後 関大北陽2次Bという王道の受験だったのですが、
関大第一と関大北陽2次Bは合格でしたが
関大北陽2次Aは不合格(プレテストはB判定)でした。
今年の北陽は問題の難易度も競争率もかなり高かったので、
塾では北陽を第一志望としていた子はほとんどが残念な結果だったようです。
実は親の私は第一志望校の関大第一より、関大北陽2次Bの合格の方が
嬉しかったんです。それほど今年の北陽の合格は難しかったという感想です。
まおさん
貴重な情報をありがとうございます。
うれしいので、何度もコメントしてください(^^)
たしかに今年は関大一中・関大北陽を志望する受験生にとっては大変キビシイ年でしたね。
さて関大系王道受験プランで北陽2次Aのみ残念だったとのこと。
たしかに珍しいパターンですね。
2次Bを合格する実力があれば、同志社系でも勝負できる実力をお持ちだと思います。
個人的には、2次Aで相性の悪い問題が出題されたか、ボーダーで1次受験組が持っている+10点に影響されたのではないかと考えます。
1次組は合格発表前なので、当然2次Aも受験していることでしょうし、合格最低点5割強での10点は大きなアドバンテージと言えます。
1次受験組でも、加点があるとは言え難度的に2次Bは諦めて、安全な他校を選ぶことも多いようですし。
とはいえ、第一志望校合格おめでとうございます。
すでに学校にも慣れて充実した生活を送られていることと存じます。
ヨウスケ