【考察】2023年度 同志社香里中学 入試結果感想(前期 後期)

同志社香里中学の入試結果が、例年通り早々に公表されましたので所感を記します。
2023年1月14日(前期)16日(後期)に行われました。
統一日は生憎の空模様。雨が降っていたので大変だったのではないでしょうか。

事前予想は女子にとって競争率的にラッキーな年度になりそうだということでした。
それでは、どうなったのか見ていきましょう。

2023年度 前期入試 受験者数・実質倍率

同志社香里は入試の結果発表がいつも早いんですよね。
学校は「統一日の前々日(木曜日)から翌週水曜日までの7日間」が入試休みになりますので、先生方が入試に全力投球できるのでしょう。

生徒は冬休みを終えて、またすぐ一週間の休みです(課題は出ます)。
親としては「もう早く学校行ってくれ!」って、感じなんですがw。
脱線しすぎましたので、本題に戻しますね。

では、受験者数・実質倍率がどうなったかを見ていきましょう。
( )内の数字は前年比です。

前期 募集人数出願者数受験者数合格者数倍率実質倍率
男子(95名)262(±0)241(-12)105(-3)2.8(±0)2.3(±0)
女子(95名)205(-67)199(-61)101(-5)2.2(-0.7)2.0(-0.5)

まず、目につく女子からいきます。
前年は男子志願者を上回る「謎の女子志願者急増」でした。
基本的に香里は男子のほうが出願の多い学校です。
女子は同志社女子もありますからね。

今回はその反動が顕著に現れた年になりました。
中学受験あるあるの「揺り戻し」です。

それしても減りすぎではないかと…。
ずっと人気のある香里で、受験者が200人を切るのは珍しいことです。
実質倍率も四捨五入で「2.0」としていますが、実際は2倍を切ってますからね。
「ちょっと敬遠されすぎたかなぁ」というのが率直な感想です。

たしかに前年の激戦と数字を見てると怖いですよね。
前年の考察記事にも書いている通り外野から見てると「今年は減るだろうな」って、予想できるのですが、受験生側からすればイチかバチかの勝負はしたくないという気持ちもわかります。
となれば、来年は増加と予想するのがセオリーになります。

さて男子はというと、打って変わって平和そのもの。
変動が少ないというだけで、楽勝という意味でありません。
出願者数が一桁まで前年とまったく同じです。

欠席者が21名と少し多いのが気になりましたが、原因が受験プラン(ダブル出願)なのか体調なのかは、わかりませんので言及できません。

男子はいい意味で安定してますが、そろそろ上か下かに大きくブレてもおかしくないので、注意しておきましょうね。

男女とも、合格者数に大きな変動はありませんでした。

2023年度 後期入試 受験者数・実質倍率

( )内の数字は前年比です。

後期 募集人数出願者数受験者数合格者数倍率実質倍率
男子(25名)432(-55)268(-59)72(+2)17.3(-2.1)3.7(-1.0)
女子(25名)378(-73)253(-43)96(+33)15.1(-2.9)2.6(-2.1)

個人的に統一日午前以外の出願者数や競争率に大きな変動があっても、さほど驚きません。
水物ぐらいに考えてますので。

が、今年度の女子には後期も驚かされます。
どうなってんねん!香里女子!

減りすぎに加えて、学校側が100名弱(96名)も合格者を出しました。
3年以上前に戻ったような数字です。

昨年の考察記事の一節…。

以前のように100名前後の合格者を出すことはもう期待しないほうがいいですね。
以前のように100名前後の合格者を出すことはもう期待しないほうがいいですね。
以前のように100名前後の合格者を出すことはもう期待しないほうがいいですね。

【考察】2022年度 同志社香里中学 入試結果感想(前期 後期)

これはわざとかな?
大恥かきましたわw

まあいいや、要するに「後期女子も例年になくラッキーな年でしたよ」ってことです。
実質4.7倍から2.6倍ですからね?
一見すると別の学校の入試かと思うほどです。

実質2.6倍なんて、前期男子の厳しい年ぐらいの数値ですからね。
いずれにしても今年度の女子はラッキーな年でした。

えーっと、それから男子。
後期男子も受験者数が減り、かなり競争率が下がって、ラッキーな年だったのですが、女子のインパクトが強すぎて、全部持っていかれた感じです。

男女ともですが、ここ最近の後期入試は難しくなりすぎてました。
それも人気の指標なのですが、加熱し過ぎだったかなと。

R4をはじめ各塾の偏差値も上がりすぎたので、かなり敬遠されたのではないでしょうか。
チャレンジ組もかなり少なかったような気がします。
今回の結果を受けて、来年がどうなるか予想は難しいですが、これまで見てきたパターンからすると、男女ともに「難化」すると思います。

香里は入試終了後にアンケートで他の受験校の記入を求められます(同志社女子も)。
このアンケートは合否に関係ありません。
合格者数を何人出すかの目安ですので正直に書いて大丈夫です。

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2023年度 前期入試 平均点・合格最低点

次に受験者と合格者の平均点と合格最低点を見ていきます。
配点は国語と算数が120点満点理科と社会が80点満点です。
( )内の数字は前年比です。

平均点国語(120)算数(120)社会(80)理科(80)合計(400)合格最低点
受験者男子71.6(+11.6)63.5(-18.7)53.1(-0.6)61.9(+6.9)254.5(-1.0)265.0(+1.25)
合格者男子82.8(+14.2)77.0(-17.1)58.1(-2.4)67.1(+8.4)289.7(+2.9)265.0(+1.25)
受験者女子76.9(+13.9)57.7(-19.8)52.6(+1.5)61.4(+7.9)252.6(+1.9)254.0(-7.0)
合格者女子86.6(+13.7)67.9(-23.7)57.0(+1.8)65.6(+6.8)281.6(-4.9)254.0(-7.0)

今回は科目によって、大きく変動しました。
どの科目が得意かによって、明暗が分かれたような気がしてます。

あくまで前年との比較になりますが、国語がかなり易化して、算数が震えるほど難化しています。
社会は前年並みで、理科も易しかったようです。

国語はここ数年で、易化→難化→易化を結構な幅で繰り返しています。
これは狙ってやっているのかな?それとも作問者が違うのでしょうか?

算数鬼ムズ仕様にしてきました。
受験者平均点が約5割で、前年後期の難度に寄せてきた印象。
差がつかなくなってきたので、難しくしたのでしょうか。

個人的に気になったのは、最高得点が男女ともに満点ではなかったということ。
これって結構珍しいことなんですよね。
だいたい例年は満点ですから。

しかも最高点が「男子:106点」「女子:107点」。
これって1問間違えではなく、2問間違えてます。トップ層が。
かなりの難問だったのではないでしょうか。
難問出題傾向に移行する可能性があるので、来年も注意が必要ですね。

社会は前年と同レベル。
社会を頼みの綱にしていた受験生は、キツかったのではないでしょうか。

理科は優しかったようです。
苦手だった受験生は差をあけられたかもしれませんね。

総合的には国語と理科の平均UP分を算数が全部持って行った形で、合計の着地点は前年並みという結果でした。
今回は国語と理科でがっつり稼いで、難しい算数で食らいついた受験生が健闘した入試になったのではないでしょうか。

2023年度 後期入試 平均点・合格最低点

次に後期。
配点は前期と同じく、国語と算数が120点満点、理科と社会が80点満点です。
( )内の数字は前年比です。

平均点国語算数社会理科合計合格最低点
受験者男子68.3(-3.3)64.5(+2.8)55.1(-2.6)60.1(+1.8)253.1( ±0)281.0(-5.25)
合格者男子78.2(-8.0)89.6(+3.2)63.1(-1.6)66.8(+1.3)303.8(-3.8)281.0(-5.25)
受験者女子71.8(-3.8)59.7(+3.0)54.5(-2.6)60.7(+3.7)251.1(+1.5)268.0(-16.0)
合格者女子80.2(-9.8)80.6(+1.4)60.8(-5.5)67.9(+3.7)294.3(-8.9)268.0(-16.0)

国語の合格者平均が下がった以外は特筆すべきことはありません。
今年も算数は難しかったようです。
昨年から目に見えて平均点が下がりました。
今年はそれが前期にも派生しましたけど。

男女で合格最低点にかなり差がでました。
単純に競争率の違いでしょうね。
実質3.7倍と2.6倍ですから。

しかし算数の最高得点(=満点)は女子なんですよねぇ。
前期の算数もわずか1点とはいえ、女子がトップでした。

平均では競争率の高い男子が上かもしれませんが、個だと突き抜けてる女子が一定数いるのかも!?
だとしたらカッコイイですね。

まぁ後期は特に前年との比較で目立った点はほとんどなかったですね。

まとめ

2023年度 同志社香里中学の入試をまとめます。

  1. 受験者数:前期女子、後期女子でかなりの減少!揺り戻しを考慮しても減りすぎ。
  2. 合格者数:前期は前年並み、後期女子はかなり多めに出した。
  3. 前期入試:国語と理科が易化。算数が後期並みに難化!
  4. 後期入試:前年並みの難度。算数は変わらず難しい。
  5. 後期男子、後期女子ともに競争率ダウン、特に女子の下げ幅は異常
  6. 後期女子の合格が100名弱に出される。これが易化の原因。
  7. 総合的に女子には大変オイシイ年度でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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