【レビュー】同志社香里中学校 入試説明会_国語編

後編は教科担当の先生方による説明とそれに対する見解を書いていきます。
過去に個別相談などで知り得た情報なども記載しておきますね。
長くなりそうなので、今回は国語だけ書きます。
2020年度受験向け記事です。

国語について

ここ数年は固定パターンです。
「説明文1題」・「小説1題」・「漢字と言葉の大問2,3題」の大問4つか5つの構成です。
読解以外の漢字を中心とした独立問題の配点は25点〜30点になります。

説明文

本文は3000〜3500字程度です。B4サイズの問題用紙で1ページ分くらい。
主観になりますが、小学生目線でもそれほど難解な内容ではないです。

接続詞の問題は正解するようにしましょう。
語句の問題も混ざっていることがあります。

学校側からは「機械的・表面的な読解力ではなく、文章の本質を理解する読解力を求める」とありますが、言葉を選ばずに言うとテクニックでもなんとかなりそうな設問です。特に記述。
後半の選択問題の方が、主観が入ると迷うかもしれません(小説も)

記述が苦手でも「文中から使用するセンテンスを見つける」→「指示語が入っていれば具体(指示内容)に置き換える」→「複数のセンテンスをつなげる」ぐらいで部分点は拾いにいけます。

記述の○(満点)が8点とすると、△(部分点)も1〜7点まであるので空白はなるべくやめましょう。1点でも2点でももぎとる気持ちで。

小説

本文は5000字程度です。B4サイズの問題用紙が2枚分ぐらい。
比較的読みやすい内容が多いです。

形容詞(?)副詞(?)など様子に合う語句を選択する問題はぜひ得点にしたいところ。

記述で指定部分の「書き替え・要約」で、設問文の(   )を埋めるような問題をよく見ます。
本文とは「主語」と「目的語」が入れ替わっていることがありますので、注意してください。
本文が能動で書かれていれば、受動に書き替えましょう(その逆もしかり)。
主部と述部に注意すればOKです(説明文でも)。

漢字・言葉

漢字・言葉の問題が後半に配置されていることが多いです。
試験が始まったら、まず「漢字・言葉」の問題から片付けてください。5分もかかりません。
「長文に時間をとられて、最後の漢字を埋められなかった」とかになると目もあてられませんので。

漢字は、丁寧かつ正確に書いてください。
漢字というと、皆が得点源と考えるのですが、2〜3問は難しいものが出題されます。
難しいというより、「小学生が普段あまり使わない言葉」ですね。

例)
・ビルがリンリツする。→(林立)
・期待のシンセイが現れる。→(新星)
・彼は上背がある。→(うわぜい)
見境なく行動する。→(みさかい)

漢字自体は小学生が習う1006字の中から出題されますが、組み合わせるととんでもない数になります。解答を見ると簡単な漢字なのですが、小学生が思いつくかというと、どうでしょうか?

なかなか難しいと思います。上記4問の正答率はいずれも20%〜30%です。半分以上の受験生が間違えます。ここで満点は難しいかもしれませんが、2問間違えまでで切り抜けたいところ。

漢字ドリルや塾の漢字テキストで対応できるか疑問ですので、膨大な範囲の漢字に時間をかけるより、読解に力を入れるほうがいいかもしれません。
ちょっとこのあたりは、いい対策が思いつきません。

(余談)
5年ほど前、中学受験を考え始めた時、この学校は「漢字のトメ・ハネ・ハライも正確に」と塾から聞かされていました。
2,3年前に子供の模試解答用紙を持参して、個別相談した先生に見てもらった時は「文科省の指針が変わったので、トメ・ハネ・ハライは気にしません。形が合っていればOKです」と言われました。
そして、今年(2019)の入試説明会では「トメ・ハネ・ハライも見ています」と国語の先生が話されました…。
よくわかりませんが、基準が変わる可能性がありますので、受験年度に確認されることをおすすめします。

まとめ

漢字については少し微妙なところはありますが、総じて「がんばった人が報われる問題構成」だと感じています。

受験者平均、合格者平均をみても「やさしめ」で、算数より平均が低い年度は遡っても稀です。
普段、あんまり勉強しなくても国語は点が取れるというような受験生は100点前後(120点満点で)を狙えるかと。

逆に考えると、80点から100点の間に大半の受験生が凝縮されていて、差がつきにくいのかもしれませんね。得意な人は100点超えの狙い、苦手な人は80点を下回らない準備をする必要があります。

どの学校でも国語は入試の1限目に設定されることが多いので、波にノッて行くためにも得意になっておくと、入試をメンタル面において有利に進めることができます。

それでは、がんばってください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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