同志社中学の入試結果が公表されましたので考察します。
2020年1月18日に行われました。同志社中は統一日午前の一発勝負です。後期試験や二次試験はありません。第一志望として受験する受験生がほとんどです。
2020年度 受験者数・倍率
募集人数は男女で約220名(外部募集)。
入試要項には男女別で募集とは記載されていませんが、志願者数・受験者・合格者数・合格最低点を男女別に公表しています。
入学者が男女半々に近づくように合格者をだしているのか、単純に入試で成績上位者から合格を出しているのかはわかりません。
受験形式は「4教科型」と「3教科型(国語・算数・理科)」があります。
3教科型は合計得点の4/3倍が総合点(持ち点)になります。
4教科型は「上記3教科合計の3/4倍」と「4教科合計」の高いほうが総合点となります。
では、志願者数・倍率がどうなったかを見ていきましょう。
( )内の数字は前年比です。
募集人数 男女220名 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
男子 | 278(+27) | 266(+22) | 148(+13) | 1.8(±0) |
女子 | 185(+6) | 178(+10) | 124(+3) | 1.4(±0) |
合計 | 463(+33) | 444(+32) | 272(+16) | 1.6(±0) |
前年比ですとあまり変化はありませんね。
受験者が33名増えてますが、合格者も16名増えています。実質倍率はトータルで前年比で横ばい。
男女別で見ても変化なしですね。今年度に関しては、あまり強調する部分がありません。
例年、受験者数も合格者も男子が多い傾向にあり、合格最低点も男子のほうが数点高い傾向にあります。入学者も男子のほうが少しだけ多いですね。
女子の場合は電車で5駅ほどのところに同志社女子中学があるので、受験者がバラけてそうです。
偏差値だけで見ても同志社中と同女のWRコースは偏差値も近いですね。
トータルの実質倍率は、ここ数年1.5倍〜2.0倍で安定しています。
平均点・合格最低点
次に受験者の平均点と合格最低点を見ていきます。
国・算・理・社、各40点満点凸凹なしのフラットな配点です。算数や国語が苦手でも理科・社会で挽回可能な配点です。
ちなみに試験時間は、各教科とも40分なのでご注意ください。
平均点は男女別で公表されておらず、表が寂しいので過去2年も並べて見ました。
| 国語 | 算数 | 理科 | 社会 | 合計 | 合格最低点 |
2020年度 | 28.8 | 26.4 | 28.5 | 28.9 | 113.5 | 男113.3 女112 |
2019年度 | 24.1 | 28.5 | 28.8 | 26.2 | 109.6 | 男109 女106 |
2018年度 | 33.2 | 27.6 | 29.1 | 28.5 | 121.0 | 男121 女122 |
3年平均 | 28.7 | 27.5 | 28.8 | 27.9 | 112.9 |
単純に数字だけを追っていくと、今年度は…、
・国語:易化
・算数:やや難化
・理科:横ばい
・社会:やや易化
ということになりますが、そもそも40点満点なのでインパクトのある数値が出てきません。
ただ国語だけは年度によって、平均点がバラついています。
今年度は国語が易化した分だけ合格最低点が上がった感じです。
受験者平均が合格最低点に近い結果が並んでいます。
ただ160点満点なので、合格最低点付近では1点差に数十人が並んでいます。
1点の重みを感じながら、けっしてミスをしないような取り組みが必要になります。
まとめ
2020年度 同志社中の入試をまとめます。
- 前年比で受験者数がやや増加、合格者数もやや増加。
- 実質倍率は前年と変わらず。
- 問題レベルも国語以外は安定している。
- 今年度の国語は前年比で易化した。
- 受験者平均付近が合格最低点になりやすい。
- 安定して受験者平均を上回るような取り組みを心がける。
今年度は特筆すべき点はほとんどなかったですね。
同志社中は受験者数、問題レベル、平均点≒合格最低点などが安定しており、急激に問題レベルが上がったり、受験者数が増えたり、減ったりしないと思います。
問題レベルもそれほど高くないのですが、理科や社会では塾では習わない分野(マイナーな動植物やアニメ・マンガ)なども一部出題されます。いろんなことに関心を持つ生徒に入学して欲しいというメッセージなのかもしれませんね。
各教科40点満点だったり、試験時間が40分だったり、一部の問題はクセが強かったりと、とにかくいろんな意味で個性が強いです。
ちなみに入試でシャープペンシルは使えませんので、たまには鉛筆を使う練習もしておきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。