この記事を書いているのは、2021/1/11です。統一日の5日前です。
まだ一部の学校で出願できますが、ほぼ出願数が見えて来ましたので感じたことを綴ります。
もう出願後でしょうから心臓に悪いという人は読まないでください
概況
2008年度生まれの現小学6年生生徒数は、文部科学省の「学校基本調査」によると前年と比べて微増で、ここ数年ではピークの年になります。ちなみに2009年度生まれは約2万人ほど減ります。ボトムは2005年生まれでした。
とはいえ、総数の何%が中学受験をするかはわかりませんし、さらに中学受験する何%が大学付属系を考えているかなんて、予測してみても仕方がないので気にする必要もありませんね。
そんなことよりも、今年度はなんといってもコロナ禍での受験勉強で大変だったと思います。
誰もが未曾有の事態なので、受験生本人よりも保護者や塾関係者が神経をすり減らしたのではないでしょうか。
時が経って、「あの年の中学受験は大変だったよねぇw」なんて親子で笑えるような記憶に残る中学受験にしてください。
では、単純に出願者数を中心に所感を綴っていきます。
同志社系
同志社(やや難化)
20名増で横ばいと言いたいところですが、3年連続の増加。徐々に難化傾向にあります。
近年は男子の志願者が増え続け、女子は増えたり減ったりといった感じ。
安定した人気は相変わらずといったところです。
同志社女子(前期後期ともに難化)
前回より出願者数がかなり増加しています。
後期はともかく、前期は一昨年をも上回っており、かなりの激戦が予想されます。香里の前期と同じくらいの競争率になりそうです。
前回が易化したので集中した感があり、今年度の難化は間違いなさそうです。
同志社香里(前期:前年並 後期:易化)
昨年は久しぶりに出願者数を減らした同志社香里ですが、今年は前期で横ばい、後期で若干減少です。
昨年は後期の合格者数をかなり減らしましたので、その影響が出たのでしょうか。
前期は例年通りと考えていいでしょう。後期は合格者を何人出すかによって感じ方が変わります。
個人的には後期の合格者数に注目しています。特に昨年の後期女子合格者は少なすぎました。
今年は昨年より多く出すと考えて「易化」としています(主観)。
同志社国際(やや易化?)
仮出願ということになりますが、志願者が前年比で1割ほど減っているようです。
競争率は若干下がりそうです。
関学系
関西学院(男子:前年並 女子:易化)
出願者数が確定しています。
昨年に入試日程を変更して二回目の入試、今年もコロナ禍というイレギュラーな年なのでなんとも言えませんが、数字だけををみると前期後期ともに男子は横ばい、女子は易化しそうです。
昨年の女子は予想通りかなりの激戦になりましたので、今年はチャレンジ組女子に敬遠された感があり、この減少もうなづけます。関学狙いの受験生はA日程で決めてしまいましょう。
関西学院千里国際(前年並)
昨年と一人違わず同数でした。
前年と同難度と考えていいでしょう。
啓明学院(男子:易化 女子:難化)
出願者数が確定しています。
もともと女子に人気のある学校ですが、「ここまで差が出るのか」といった感じ。男女同数募集なのに元女子校の影響なのでしょうか。個人的にはもともと関学志望の女子が苛烈競争を避け、啓明に変更したのではないかと推察しています。
将来、関学に行きたい男子にはチャンス、女子は激戦になりそうです。
立命館系
立命館(易化)
昨年は驚いて二度見するほどの増加でした。その反動があったのか今年は前期後期とも落ち着いた感があります。
易化予想とはいえ、一昨年より志願者は増えていますので油断は禁物。
人気校ですので心してかかってください。
立命館守山(難化)
滋賀県の中学受験事情には疎くて申し訳ないのですが、すべての日程で結構な出願者数増加です。
難化が予想されますので気を引き締めてがんばってください。
立命館宇治(A前年並・B難化)
Aが前年並、Bは昨年も増加していましたので一昨年からの比較ですとかなり難化しています。
ここもA日程できっちり決めたいところです。
関大系
関西大学第一(やや難化)
出願者数が確定しています。
前年から20名の増加により倍率はついに2倍を超えました。毎年20名ほど増やしてゆるやかに難化している印象です。安定の人気校なので今後も大幅に受験生を減らすことはないのかもしれませんね。
関大一中は統一日のみの一発勝負で性別による定員もありません。単純に上位から合格が出されます。
関西大学北陽(前年並・2次Bのみ易化)
出願者数が確定しています。
1次は微減、2次Aは微増、2次Bは減少です。
1次と2次Aはあまり気にしなくて構いません。
2次Bは昨年がかなりの増加でしたので減少するのは想定内。とはいえ2次Bは出願数が300人を超えると、関大一中を合格するレベルでも半数ぐらいは残念になりますので油断なきよう。
やはりこの学校を受けるのなら1次、2次Aまでで抑えておくのがよろしいかと。
関西大学(易化)
出願者数がかなり減りました。
競争率は前期で2.2倍→1.8倍、後期で28.4倍→22.5倍です。関大中等部を狙っている受験生には朗報ですね。とはいえ、後期は競争率がハンパないのでご注意を。
邪推ですがコロナの影響で先行き不安になり、学費が高額な中等部は敬遠されたとかですかね(完全に主観ですw)。とりあえず今年度はチャンスです。
まとめ
今年度はコロナの影響がどうでるのか?と注目していましたが、さほど影響はないようです。
数年に及ぶ積み上げをコロナなんかで台無しにされては、たまったものではありませんからね。
さて、単純に前年との比較で「難化」「易化」と称しましたが、ほとんどの学校が統一日で競争率2倍を超えており、大学付属系の人気が継続しているように思えます。
例えば立命館中学は前年よりは「易化」でしょうけど、合格をもらうのは簡単ではありません。
総合的に「今年度の狙い目」という意味では、下記3校の試験だと思っています。
・啓明学院:前期の男子
・関大北陽:1次
・関大中等部:前期
今年は塾の応援なども規制されるでしょうし、保護者控室も制限されるかもしれません。
不安や不自由もあるかと思いますが、受験生が全力を出し切れるように最後のサポートをしてあげてください。
まだ出願者数が公表されていない学校がありますので、判明したら更新していきます。